第1話「両親に支えられた神童時代」

途中からの方は、はじめからどうぞ♪
⇒ プロローグ「事務所はスタバ、社員は妻、職業はオーナー」

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「出身は?」と聞かれると、
『名古屋』と答える人がいる。

 

実はそれらの多くが、
大都市・名古屋の隣の小さな街だったりする。

 

出身を聞かれた時、

「愛知」って答えたり、
実際に本当に町の名前を答えたりすると、

逆に理解されづらいから。

だから「名古屋」と答える。

 

その男が生まれた町も、
まさに名古屋の隣。

なんならちょっと越えれば
もう岐阜県だったりする。

 

名古屋の隣の街の中でも

田舎中の田舎。

究極の田舎。

 

そんなド田舎に
その男は生まれた。

 

その田舎からは、
後にも先にも、彼を超えるような男は現れていない。
(調査はしてない)

 

男の名は、「アラシ」。

 

後に、

「テレビで取り上げられる
 イケメン社長とは比べ物ならない
 日本の起業家の中では最も男前」

と自ら強く主張する
起業家へと成長する。

 

文字通り、嵐を巻き起こすのだが、
生まれた時はまだ「そよ風」に過ぎなかった。

 

アラシの両親は、二人とも地方公務員。

田舎であるので、
田んぼや畑を代々所有する兼業農家だった。

 

特別お金持ちではないが、
特別貧乏でもない。

 

ごくごく普通な平凡な家庭だった。

 

母親も普通。

父親も普通。

兄は不良。

 

そんな家庭環境から
アラシという天才(自称)が
突然変異として生まれた。

 

成績優秀。

スポーツ万能。

顔も男前。

全てにおいて他を圧倒。

 

全校児童120人程の
田舎の小さな小学校では、

当然、彼は、

 

『神童』

 

と、
崇められていた。
(正確には自分で呼んでいた)

 

小さい頃から、

近所の友達と外で遊び、
最新のゲームが発売されると、

みんなで家に集まりプレイ。

 

多くの友達に囲まれ、
すくすくと成長していった。

 

そんな時、

後に『人生の1つの分岐点』
となるイベントが。

 

それは、

『中学受験』。

 

両親は二人共、
地方公務員だったが、

教育には熱心だった。

 

こんな小さな田舎町で、
県下No.1の私立中学に
挑戦するという話になった。

 

仕方ない。

それくらいの
『神童』(自称)だったのだから。

 

中学受験の準備は
小学校5年生から。

 

アラシの生活は一変した。

 

今までは、学校が終われば、
毎日友達と遊ぶ。

または部活のサッカー。

 

しかし、中学受験の準備が始まると、
学校が終われば塾へ。

部活も途中まで参加したり
練習を休むように。

 

今までは家では
特別勉強してこなかった。

それでも学校では100点。

 

しかし家では
塾の予習復習をするように。

自然とテレビを見る時間も少なくなる。

 

すると、小学校の友達との
遊ぶ時間も少なくなり、
会話も少なくなり、

どことなく孤独感を感じるようになる。

 

中学受験というのは、親の勝負。
親がどれだけ頑張るか。

それにかかっている。

 

良い学校に進学し、
良い会社に就職し、
良い人生を送ってほしい。

 

親が子供に願う。
親が子供に託す。

そういうものだろう。

 

志望校は県下No.1の私立中学。
自然と決まっていた。

 

アラシ自身が

「そこに行きたい!」

なんて一言も言っていない。

 

むしろ、
小学校の友達全員と別れて、違う中学校に行く。

何故?

なんでそんな事するの?

 

それが大人の言う、

『将来のため』

だそうだ。

 

アラシはこの時、
まだ小学校5年生。

 

そんな将来の事を、
真剣に考えた事がない。

 

「大きくなったら何になりたい?」

保育園や小学校では、
必ずそんな会話になる。

 

アラシが
ハッキリ覚えてる記憶では、

「警察官」

というのがあった。

 

テレビや本で、
恐らくカッコよく描かれていたんだろう。

 

保育園の頃の文集には、

「ももたろうになりたい」

というのもあった。

 

これはさすがに記憶にない。

 

小さいころの夢というのは、
そういうものだろう。

 

アラシはこの時、はじめて
将来の事を考えるようになる。

 

「警察官になりたい!」

「野球選手になりたい!」

「サッカー選手になりたい!」

「お嫁さんになりたい!」

 

周りの友達は
目を輝かせながら夢を語る。

 

しかしアラシは、
夢を語れなくなっていた。。。

 

何故なら、その志望校から

サッカー選手になった人はいない。
後に総理大臣になった人ならいる。

そんな学校だ。

 

田舎の小学生が
思い描くような将来は、

その志望校に行っては、
到底なれないだろう。。。

 

頭の良いアラシだからこそ、
それは察する事ができた。

 

小学校5年生の段階で、
アラシには夢が無くなった。

 

・・・

 

月日は流れ、
アラシは小学校6年生に。

 

要領の良いアラシは、
塾や親が作ってくれた
受験のカリキュラムをしっかりこなし、

無事、志望校に合格した。

 

親はとても喜んでいた。

アラシも喜んでいた。

 

しかしそれは、“親用”の笑顔。

 

アラシにとっては、

「よくわからない」

というのがホンネ。

 

親が喜んでくれたのであれば、
それでいい。

素直にそう思っていた。

 

実はアラシは、
小学校の頃には全てを手に入れていたが、

唯一の『コンプレックス』があった。

 

それは、
自分の家が「お金持ちではない」
という事。

 

先ほども言ったが、
どちらかと言えば裕福な方なのだが、

親は二人とも仕事をしているし、

ゆとりがあるようには、
そこまで思えなかった。

 

親はアラシのために、
本当によく働いてくれた。

 

夏は海。

冬はスキーに連れて行ってくれた。

 

世間一般的には
幸せな家庭だろう。

 

ただ、
親がどうも無理をしてる。

アラシは子供ながらそう思っていた。

 

自分の受験勉強のために、

塾を用意してくれた。

お金を用意してくれた。

勉強に付き合ってくれた。

夜食も作ってくれた。

一緒に夜遅くまで起きていてくれた。

明日も朝から仕事だというのに。

 

自分のために、
ものすごくお金を使ってくれた。

 

幼いアラシにも
それは痛いほどわかっていた。

 

アラシにとって、

『お金持ち』というのは、
『お金が余っている』という感覚。

 

うちは

『お金は持っている』かもしれないが、

アラシ(子供)のために

必死で『作っている』

という印象を受けていた。

 

だからそれが、アラシにとって
妙なコンプレックスになっていた。

 

「金持ちになってやる。。。」

 

アラシの中で、
ふつふつと湧いて来たような感情。

 

アラシが初めてお金を意識した時。

 

そして、
小学校生活も間もなく終わる頃、
卒業文集を作る事に。

 

当然、お決まりの、

『将来の夢は?』

という項目がある。

 

隣の席の友達は、

「サッカー選手になりたい!」

 

アラシが小学校6年の時に、
Jリーグが発足された。

まさに旬の夢だろう。

 

そんな中、アラシは、
迷わずこう書いた。

 

『お金持ちになりたい!』

 

第1話 完

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子供の頃の家庭環境や考え方が
その後の人生の土台に
なっている事が多いと思います。

 

僕に関して言えば、

『両親が誰か(家族)のために
頑張ってお金を稼いでいる』

というのを見て育ってきました。

 

今の自分も、それと同じような気持ちで、
お金を稼ぐ動機になっている気がします。

⇒ 第2話「数々の猛者との出会い。勝てる土俵を探す」へ続く

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